8月ハイブリッドロケットエンジン燃焼試験 報告
UTAT輸送機班では、8月26日にハイブリッドロケットエンジンの燃焼試験を実施いたしました。
UTAT輸送機班では、8月26日にハイブリッドロケットエンジンの燃焼試験を実施いたしました。本記事では、今回の試験結果および得られた成果、今後の展望についてご報告いたします。
1. 試験概要・結果
今回の試験では、理論計算に基づいた最適条件での燃焼確認を目的とし、1回の燃焼を実施いたしました。カメラによる撮影では、適正膨張の大きな火炎の様子が捉えられました。
| 項目 | 測定値・詳細 |
|---|---|
| 燃焼時間 | 1.3秒 |
| グレイン(パラフィンワックス)消費量 | 48g(燃焼前170g) |
| 酸化剤(亜酸化窒素)推定量 | 280g |
| O/F比(酸化剤/燃料比) | 5.83 |
2. 技術的成果と考察
- 理論最適値への近接: 算出されたO/F比(5.83)は、CEA(化学平衡計算コード)によって導出された最適点に近い値となりました。
- 燃焼状態の向上: O/F比の最適化により断熱火炎温度が上昇し、高効率な燃焼が促進されたと考えられます。また燃焼後にグレイン表面で多量の煤の生成が観察されました。
3. 課題と今後の取り組み
今回の試験では、計測機器の通信不具合によって、計測データが得られない不具合が発生いたしました。今後に向け、以下の改善・改良を進めてまいります。
- 実験架台および計測系の強化: 架台の固定の強化と、信頼性の高いデータ取得に向けた計測器・ロガーの再構築。
- 次回試験に向けた検証: 今回と同設計での安定したデータ取得を行うとともに、オリフィス径のさらなる最適化試験等を順次実施予定です。
引き続き、安全管理を徹底しながら開発・検証に取り組んでまいります。今後ともUTATの活動へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。